2019年8月に契約したRAV4の支払方法は「残価設定クレジット」通称”残クレ”と呼ばれ、古いですが、子供店長の「トヨタ3年分ください」という買い方です。
契約書から残クレの実態を見ていきますが、残クレの仕組み自体はどのディーラーでも殆ど変わりませんが、条件(残価率、金利、返却状態等)は各ディーラーで異なりますので、商談時に確認してください。
残クレを一言でいうと、「将来の車の価値(残価)を差し引いた金額を支払っていき、最終回に残価分をどう支払うかを選択できる」クレジットの方式です。
こうすることで、毎月の支払いが少なく見えるため、「ワングレード上の車にも手が届くよ!」となるわけです。
◆目次◆
1.購入(契約)時の残クレ
2.購入(納車)後の残クレ
3.最終回支払時の残クレ
4.トヨタの残クレを更にお得に使う
5.まとめ
1.購入(契約)時の残クレ
クレジットでの購入時は、現金販売価格から頭金を引いた金額が「割賦元金」となります。
この「割賦元金」に「割賦手数料」を加えた額を、毎月支払っていくことが基本的なクレジットの考え方です。
残クレでは残価率が設定されている
残クレ契約では残価率が設定されており、最終回の支払額は残価率により異なります。
この残価率は、車両本体価格に対して設定されています。
このため、オプションや税金といった車両本体価格以外にかかる費用は残価額の計算には含まれません。
残価率は車種や販売店で異なる
残価率は車種、グレード及び販売店で異なります。
トヨタホームページから見積もりシミュレーションをするとわかります。
一般的には、将来の買取価格が高く見込まれる車種ほど残価率が高い傾向にあります。
RAV4ではどうか
購入したガソリンモデルのG Zpackageは5年契約で…
計算式:残価額=車両本体価格×残価率
車両本体価格:3,410,000円
残価率:45%
残価額:1,534,500円
大体5年で30%前後が経験上多かったです。
残価率45%は高残価率なのですが、その理由を考察します。
- 人気のSUVジャンルである
RAV4はSUVジャンルに分類され、国内販売ランキングで上位に入っています
- グローバルモデル
グローバルモデルのため輸出需要(特にガソリンモデル)がある
ハイブリッドモデルは国内需要が多いですが、輸出にはメンテナンス技術が必要でコストがかかるハイブリッドモデルよりもガソリンモデルのほうが強いです。
RAV4は、将来的にも(中古車になっても)車の価値が高いということになります。
競合車種の一つであるホンダのCR-Vは、同等仕様のグレードで購入時の残価率35%程度でした。
残クレでも審査必要
残クレと言ってもクレジット契約であることに変わりないため、審査が必要です。
トヨタでは、トヨタ系のクレジット会社である「トヨタファイナンス」を利用することが一般的で、1時間もしないうちに結果がわかります。
トヨタファイナンスは、個人信用情報機関である「シー・アイ・シー」に加盟しており、審査の一環で信用情報を照会します。
- 照会日時
契約当日 - 照会区分
契約者 - 申込区分
個品割賦 - 契約予定額
現金販売価格の金額 - 支払回数
60回 - 商品名(1)
車両(新車) - 数量・回数・期間(1)
1
個人信用情報機関へ照会することで、契約者のクレジット契約、利用状況全般が判ります。
審査落ちした場合は、信用情報に事故(異動)情報が記録されているか、借り入れが収入に対して多いことが考えられます。
- 約定日に支払できていますか
支払い遅延は信用を失います
- 他社のクレジット利用を含めて債務が多くないですか
無理なく計画的な購入が必要です
- 勤続年数や収入は十分ですか
安定した収入を得る必要があります
金利はディーラーによって幅がありますが、大体3%から8%くらいです。
時期によっては金利キャンペーンが行われている場合もあり、私が購入したディーラーでは通常4.3%ですが、キャンペーンが適用されて2.9%でした。
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2.購入(納車)後の残クレ
納車後から最終回支払迄の間、どのように乗るかが残クレにとっては重要です。
乗り方によっては残価額を下回ってしまい、持ち出しが発生する可能性があります。
走行距離による減額
5年契約の場合、70,000kmまでが残価額の許容範囲でした。
それ以上になった場合、超過距離によって残価額のマイナス(負担)が発生します。
70,000kmを月に換算すると、1,186km/月となります。
ホンダのCR-Vは、5年契約で60,000kmだったため、ホンダよりは距離を乗っても良いようです。
外装・内装による減額
外装や内装へのダメージがあった場合は、残価額のマイナス(負担)が発生します。
ただ、どこまでならOKという線引きが難しい部分があるため、ディーラーに基準を確認しておきましょう。
税金・保険に影響なし
税金や保険料は、残クレによる影響はありません。
車は清算すれば手放すことも可能
残クレ期間中の車は「トヨタファイナンス」名義となっているため、清算して名義変更をしない限り手放すことはできません。
3.最終回支払時の残クレ
最終回の支払いをどうするかは3つから選びますが、何れにしても残クレ契約は最終回で終了させる必要があるため、時間に余裕をもって計画的に進める必要があります。
乗り換える
最終支払金額を残価で清算して現契約を終了し、乗り換え後の車で新規残クレを契約します。
営業マンは今までの支払いと同等となるような新車購入を残クレで勧め、契約してもらうことこそが、残クレを勧める目的です。
営業マンは定期的な顧客とローン契約によるインセンティブを獲得し、購入者はお得感を得ることができる素晴らしい仕組みです。
乗り続ける
最終支払金額を現金で支払うか、最終支払金額を元金として新たにローン契約を結んで現契約を終了します。
残クレ終了後の再ローンでは、金利が高めに(8%前後)設定されることが多いです。
車を残価で清算(返却)する
最終回支払額を残価で清算して現契約を終了しますが、走行距離や内外装で減額がある場合、その分は負担が必要になります。
買取店で売却する場合、最終回支払の請求が確定される前に清算手続きを完了させる必要があります。
4.トヨタの残クレを更にお得に使う
トヨタで残クレを契約する場合、トヨタファイナンスが発行する「TS3カード」とクレジット一体型の「自動車保険」を組み合わせた「トリプルアシスト」を検討しましょう。
クレジットカードのポイントをクレジット返済額に充当できる
「使ってバック」という仕組みを使うと、クレジットカードの利用ポイントを車のクレジット返済に充てることができます。
ただし、TS3カードでの決済と使ってバックへの申し込みが必要ですが、ディーラーで手続きして貰えるので簡単です。
トヨタの残クレを契約する場合は、「TS3カード+使ってバック」が鉄則です。
毎月(30,000円)-使ってバック(450円)=口座振替(29,550円)
ポイントは300ポイントから利用可能で、ポイント×1.5倍が、毎月の返済金額に充当されます。
TS3カードのポイントは毎月の利用額合計をもとに、1,000円を10ポイントとして付与されます。
使ってバックにより、通常1%が1.5%相当で還元され、毎月の支払額から直接差し引かれるのがうれしいですね。
クレジット契約に自動車保険を付帯できる
クレジット購入と自動車保険契約を一緒に契約することができ、手続きを一本化します。
契約期間中の保険料は仮に保険を使うことがあっても一定になりますが、注意点もあります。
- クレジット期間終了前の解約時は清算金が発生する
クレジット契約期間中ほ保険料を平準化して支払う方式のため、短期解約する場合は清算金が必要です
- 契約期間が終了すれば等級が一気にかわる
万が一保険を使った場合、契約期間終了後は期間分のダウンした等級からスタートするため、保険料の変動が大きくなる可能性があります
自動車保険をクレジット契約に含めることは、残クレ期間中絶対に車は乗り換えず(清算金が発生しない)、等級が高い(等級にそれ以上の割引がないまたは割引率が低い)という方以外には、個人的におススメしません。
ディーラーでシミュレーションすることを強くオススメします。
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5.まとめ
残クレはクレジット契約に変わりないため、利用には審査が必要です。
トヨタで残クレを利用する場合、「使ってバック」や「一体型保険」で少しでもお得に利用したいですね。