ホンダから2020年2月14日、待望の新型FIT(フィット)が発売されました。
当初、2019年11月の発売が予定されていましたが、N-WGN(エヌワゴン)での電動パーキングシステムの不具合対応につられて、ここまで発売が延びてしまいました。
やっと発売された新型FIT(通称フィット4)を商談し、ディーラーに見積もってもらいましたので値引き感等の参考になればと思います
税金、諸費用等は、見積もり取得時点(2020年3月)のものです。
◆目次◆
1.新型フィットの概要
2.私の1台は「e:HEV+前輪駆動(FF)+LUXE」でした
3.その他オプションを考える
4.諸費用を考える
5.ディーラーで見積を貰う
6.クレジット(分割)払いには審査が必要です
7.まとめ
1.新型フィットの概要
新型フィット(通称、フィット4)は、日常使いに愉しさを与えてくれる老若男女問わず万人向けのコンパクトカーだと思っています。
競合とすれば、トヨタのヤリス・アクア、日産のノート、マツダのデミオになるのではないでしょうか。
エンジンと駆動方式
エンジンと駆動方式はそれぞれ2種類から選べます。
以前のFITにあった、1.5Lエンジン搭載車やスポーティ仕様のRSはラインナップされていませんが、今後の改良で登場するかもしれません。
●エンジン形式
- 1.3L ガソリンエンジン(CVT)
- 1.5L e:HEVエンジン(e-CVT)
e:HEV(イーエイチイーブイ)は、旧来i-MMD(アイエムエムディー)と呼ばれていたハイブリッドシステムの名称を、新型フィット発売にあわせて名称変更したものです。
以前のFITに採用されていたi-DCD(アイディーシーディー)のハイブリッドシステムは採用されませんでした。
●駆動方式
- 前輪駆動(FF)
- 4輪駆動(4WD)
どのエンジン形式を選んでもFF/4WDが選べるため、自分の走行シーンにあわせて選択できるのはうれしいですね。
グレード
新型FITのグレードは5つあり、利用シーンを想定した呼称がついています。
よくあるアルファベット文字ではなく、「単語」として、より日常を感じられる名称になっているのは、今までに無かったかもしれません。
- BASIC(ベーシック)
シンプルで自分らしさが光るベーシックタイプ
- HOME(ホーム)
生活になじむデザインと快適性を備えたタイプ
- NESS(ネス)
毎日をアクティブに過ごしたい人のためのタイプ
- CROSSTAR(クロスター)
週末に出かけたくなるエンジョイライフに応えるタイプ
- LUXE(リュクス)
洗練と上質を兼ね備えたスタイリッシュタイプ
自分の利用シーンにあった組み合わせを見つけよう
新型フィットは、上記から組み合わせて自分の1台を見つけましょう。
エンジン×駆動方式×グレード
安全装備
新型FITでは、最新の安全運転支援システム「HONDA SENSING(ホンダセンシング)」がグレードに関係なく標準装備される(レスオプションも一部あり)のは評価できます。
更に、IoTを活用したホンダ初の「HONDA CONNECT(ホンダコネクト)」を設定することもできます。
●HONDA SENSING(ホンダセンシング)
新型FITは、先進機能を搭載してドライバーや歩行者の安全を支援します。
装備 | 内容 |
衝突軽減ブレーキ(CMBS) | 車両や歩行者、自転車との衝突回避を支援 |
誤発信抑制機能 | 不注意による急発進を防止し注意を喚起 |
【NEW】後方誤発信抑制機能 | 不注意による急な後退を防止し注意を喚起 |
【NEW】 近距離衝突軽減ブレーキ | 壁などの障害物の見落としによる衝突回避・被害軽減を支援 |
歩行者事故低減ステアリング | 歩行者との衝突回避を支援 |
路外逸脱抑制機能 | 車線や草、砂利などの道路視界を検知し、はみ出さないように支援 |
【NEW】 渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロール(ACC) | 適切な車間距離を保ち、運転負荷を軽減 |
車線維持支援システム(LKAS) | 車線内を走行できるようにステアリング操作を支援 |
先行者発進お知らせ機能 | 停車時に、先行者が発進したことをお知らせ |
標識認識機能 | 標識の見落とし防止を図り、安全運転を支援 |
【NEW】 オートハイビーム | 先行者や対向車を検知し、ハイ/ロービームを自動切換え |
●HONDA CONNECT(ホンダコネクト)
車とインターネットを繋げて(IoT)様々なサービスを受けられる、コネクティッド技術をホンダは新型フィットで初めて採用しました。
利用するには、対応するカーナビ等が必要になりますが、これから他の車種にも順次拡充していく先進の技術です。
一定期間は無料で利用でき、その後月額の有料サービスになります。
トヨタでは、「T-Connect(ティーコネクト)」がそれにあたるサービスで、既に提供中です。
- 緊急サポートセンターとつながる
エアバッグ展開時に自動通報
車内の緊急通報ボタンでオペレータと話せる
- スマホアプリでつながる
エアコン操作
し忘れ通知・ドアロック操作
車を探す
車両本体価格
車両本体価格は、1,557,600円から2,536,600円(税込)まであります。
自分にあった1台がどの価格帯になるでしょうか。
●ガソリン車の車両本体価格
グレード | 前輪駆動(FF) | 4輪駆動(4WD) |
BASIC | 1,557,600円 | 1,755,600円 |
HOME | 1,718,200円 | 1,916,200円 |
NESS | 1,877,700円 | 2,075,700円 |
CROSSTAR | 1,938,200円 | 2,136,200円 |
LUXE | 1,977,800円 | 2,186,800円 |
●e:HEV(ハイブリッド)車の車両本体価格
グレード | 前輪駆動(FF) | 4輪駆動(4WD) |
BASIC | 1,997,600円 | 2,195,600円 |
HOME | 2,068,000円 | 2,266,000円 |
NESS | 2,227,500円 | 2,425,500円 |
CROSSTAR | 2,288,000円 | 2,486,000円 |
LUXE | 2,327,600円 | 2,536,600円 |
駆動方式では最大約21万円、エンジンタイプでは最大約35万円の価格差が発生します。
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2.私の1台は「e:HEV+前輪駆動(FF)+LUXE」でした
ホンダは「HOME」を一番の売れ筋グレードとして展開していますが、私の場合は「LUXE」でした。
決め手になった点は…
エンジンと駆動方式
- コンパクトカー向けの新開発e:HEVは、ガソリン車との価格差を考えても魅力的だった
- ガソリン車との価格差を埋められないが、e-HEVならではの燃費性能が魅力的だった
- 雪道や悪路は殆ど走る機会がないため、前輪駆動(FF)で十分だった
グレード
- シートヒーターだけは譲れずLUXEのみの装備だった
結局、最上位グレードのLUXEに落ち着きましたが、LUXEにしかない装備の必要有無で決まるでしょう。
シートヒーターは、オプションでも良いので他のグレードにも装備できるようにしてほしかったですね。
3.その他オプションを考える
車両本体に加えて、マット、バイザー、ナビゲーション等のオプションを考えておきましょう。
ディーラーではそれ以外にも、点検パックやコーティングを勧められるでしょう。
●外装
- ドアバイザー
ドアに出っ張っている雨除けです
- オートリトラミラー
ドアロックでミラーが自動で畳まれます
※新型ではオプション扱いになりました
- ドアハンドルプロテクション
ドア開閉時のボディへのひっかき傷防止
●内装
- フロアマット
靴が触れる部分のカーペット
- ラゲッジトレイ
トランクルーム内の傷つき防止カーペット
●エンタテインメント
- カーナビゲーション
道案内、ラジオ、ポータブルオーディオ再生、HONDA CONNECT等
- ETC車載器
高速(有料)道路での自動料金徴収
●メンテナンス
- 延長保証マモル
純正品の3年保証を2年間延長(合計5年)
- まかせちゃお
定期点検やオイル交換の期間内先払い
4.諸費用を考える
車両本体とオプションに加え、手数料や税金等の諸費用が必要です。
2019年10月の消費税増税に伴って、車にかかる税金にも変化がありました。
自動車税
年度ごとに必要な税金で、車両の排気量によって税額が異なります。
e:HEV、ガソリン車共に区分は同じです。
- 1001cc~1500ccの排気量区分に該当(年額30,500円)
ハイブリッド 1,496cc
ガソリン 1,317cc
自賠責保険料
いわゆる「強制保険」と言われ、「すべての車の所有者に加入が義務付けられている損害保険」です。
加入義務のため、値引きや削除はできません。
自動車重量税・環境性能割
エコカー減税制度により、私が選んだグレード(LUXE FF)では免税です。
また、環境性能割についても非課税となっています。
車両登録等の費用
車両の登録(ナンバー取得)や納車等にかかる費用です。
ディーラーに出向いて車を受け取るのであれば、納車費用は必要ありません。
車両は、登録しないと公道を走ることができず、必ず必要になりますから値引きや削除はできません。
その他費用
車庫証明を自身で取得せずに委託する場合は、印紙代等とともに委託手数料等が必要です。
交渉次第では、手数料をカットしてもらえるかもしれません。
任意保険料
任意保険ではありますが、車両保有者であれば絶対に加入するべき損害保険です。
人身事故等の場合、その賠償金は増加傾向にあり、自賠責保険だけでは賄いきれない場合が多いようです。
任意保険には車両保有者は加入すべきで、いざという場合に備えましょう。
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5.ディーラーで見積を貰う
ある程度自分の希望を整理出来たら、ディーラーへ行って試乗のうえ、見積もりを貰いましょう。
車のこと、税金のこと、保険のこと等、車に関することで不明な点は確認しておきましょう。
支払い方法を確認しておく
車は高価な買い物ですから、見積もりが出たら自分の予算と相談して、支払い方法を決めましょう。
ディーラーとしては、インセンティブが入るクレジット(分割)払いを勧めてくることが多いです。
●現金一括払い
読んで字のごとく、全額現金で支払います。
一般的には契約時に申込金として一定金額を支払い、残りを納車までに支払います。
●クレジット(分割)払い
現金一括までは準備できないけど、車が必要…という場合は、クレジット(分割)払いが利用できます。
一般的には、ディーラー系列のクレジット会社(ホンダであればホンダファイナンス)と、クレジット契約をすることになります。
クレジットパターンの現在の主流は、「通常分割」と「残価設定」です。
- 通常分割
頭金を除いた金額(割賦元金)に、分割払い手数料を加えた金額を設定した月数に分割して毎月支払います。
- 残価設定
頭金を除いた金額(割賦元金)に、分割払い期間終了時の車の価値(残価)を最終回に残し、分割払い手数料を加えた金額を設定した月数に分割して支払います。
最終回支払い前には、「最終回を支払って買い取り」、「売却(下取り)」、「買取り(再分割)」から選べます。
ディーラーでクレジット(分割)を組んだ場合、通常、車の「所有者はクレジット会社」、「使用者は購入者」になります。
所有者が本人ではない場合、「所有権解除」しないと自分の意志では売却等はできません。
残価設定の見積もりを貰いました
ディーラーで実際に見積もってもらいました。
まだ発売されたばかりということもあって、値引きは渋いです。
また、納期も2か月程度はかかるようですが、モデルやオプションで大きく変化します。
現金一括払いであれば、2,967,379円を支払って終了です。
●現金一括価格を確認する
まずは現金一括価格を確認・・・
- 車両本体価格
2,459,600円 - 値引き
▲151,515円 - オプション価格
505,505円 - 諸費用
153,780
————————————– - 合計(税込)
2,967,379円
●分割払いに充てる金額(割賦元金)を決める
現金一括価格から頭金を引いた金額が、分割払い対象となる金額(割賦元金)になります。
- 現金一括価格
2,967,379円 - 頭金
107,379円
———————————————— - 割賦元金
割賦元金 2,800,000円
●クレジット条件を確認してシミュレーションする
割賦元金をもとに、手数料や支払い回数等を決めてシミュレーションします。
60回(ボーナス併用)
・金利手数料
1.9%
※通常3.5%ですがキャンペーン中でした
シミュレーションした結果・・・
- 毎月
28,700円(初回 30,267円) - ボーナス月(年2回)加算額
60,000円 - 最終回(残価)支払金
737,880円 - 分割払い手数料
172,747円
低金利キャンペーンで無理なく無駄は少なくFITが手に入るチャンスでした。
6.クレジット(分割)払いには審査が必要です
クレジット(分割)払いを利用する場合、クレジット会社での審査が必要で、承認されれば利用できます。
クレジット会社では、自社での利用履歴に加え、個人信用情報機関へクレジットの利用履歴を照会し、申込み時の情報を加味して総合的な判断がされます。
ホンダファイナンスはシー・アイ・シーに照会する
ホンダファイナンスが加盟する個人信用情報機関は「株式会社シー・アイ・シー(CIC)」です。
登録されている情報は、開示手続きをすれば確認することができます。
申込情報を確認する
実際にCICを開示してホンダファイナンスが照会していることを申込情報から確認しました。
- 登録会社名
株式会社ホンダファイナンス - 氏名
契約者名(自分) - 生年月日
契約者の生年月日 - 郵便番号
契約者の郵便番号 - 電話番号1
契約者の電話番号 - 照会日時
申込んだ(タブレットで申し込みをタップした)日時 - 照会区分
契約者 - 申込区分
個品割賦 - 契約予定額
現金販売価格の金額 - 支払予定回数
申込時の回数(60回) - 商品名
車両(新車) - 数量・回数・期間
1
審査の結果「承認」されたため、このまま契約手続きを進めることができます。
ディーラーで申し込むローンの場合、ローン会社の担当者とつながっているため、購入者の事情を伝えればある程度は考慮してもらえる場合もありますので、担当営業を上手に使いたいですね。
7.まとめ
新型FITは発売間もないため、値引きはあまり期待できません。
コンパクトカーとしての車自体の作りは魅力的ですから、価格に拘らないのであれば是非試乗して候補の一つに加えてみては如何でしょうか。